インパクトのある作品をつくるために参考になりそうな楽曲5選【その①まずはインストから】

雑談・日常

今回は、インスト曲をつくるうえで参考になりそうな楽曲を紹介します。

あくまで個人的な見解なので、気楽に読んでみてください。

もし気になるものがあったら、そのアーティストの他の作品も、チェックして頂ければ良いのではないか、と思います。

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お茶でも飲みながら、ごゆっくりお楽しみください。

古い曲や、あまり有名ではない曲も含まれていますが、その辺はご容赦いただけると幸いです。

1. The Way Up / Pat Metheny Group

2005年に発表されたこのアルバムは、約70分の収録時間で1曲扱い(実際には組曲形式になっていて、4つのパートに分かれているのですが)という非常に意欲的な作品となっています。

当時のMethenyのインタビュー記事などでは、ジャズという音楽が大きな商業的な成功に結びつきにくいことに、かなりフラストレーションを感じていたことが伺えますが、「これでどうだ」と言わんばかりにリリースされたのがこの作品です。

タイトルからも、その意気込みが伝わってきますね。

実際に曲を聴いた時に、最初の30秒でその気迫と張り詰めた緊張感に完全にノックアウトされた記憶があります。

クラシックのオーケストラの曲並みに細かい決め事がありつつも、ジャズなので当然アドリブのパートもある、という鬼のようなアンサンブルを堪能できるでしょう。

Methenyの凄さはもちろんのこと、周りのメンバーもよくついて行ってるな、と感心してしまいます。

Methenyのアルバムはどれも名作揃いなのですが、ひとつ選ぶとしたらこれを推したいです。

2. Thundergirl Mutation / Mick Karn

JapanでBassを担当していたMick Karnが2005年にリリースしたソロアルバム、「Tooth Mother」に収録されている作品。

Japanといえば元祖ビジュアル系バンドとして知られており、アイドル的な評価をされがちですが、実は音楽的にも非常に興味深いものがあります。

特にこのMick Karnは、その音色やフレージング、ファッションにおいても独特の世界観を構築していて、まさに「オンリーワン」のアーティストと言えるでしょう。

この曲では、歪んだ音色で、ドライブ感のあるブリブリとしたリフを畳み掛けるように展開して、もうそれだけで聴きごたえ充分、という内容です。

残念ながら、ベーシストでもこの曲をFavoriteに挙げている人を見たことがないのですが、非常に強い影響力を持った楽曲だと思います。

3. The Planets(惑星)/ Gustav Holst  

劇伴などのBGM系のお仕事をされている方にとっては、定番中の定番とも言える作品ではないでしょうか。

1914年から1916年にかけて、占星術にインスピレーションを受けて作曲されたようです。

20世紀の作品というだけあって、クラシックに分類するにはかなりモダンな内容となっていて、まるで何かの映画のサウンドトラックを聴いているかのような印象を受けます。

それだけキャッチーなフレーズが満載されているということなので、作曲で行き詰まった時には、ついつい参考にしてしまいそうです。

特に「Jupiter(木星)」は、讃美歌になっていたり、ポップスとしてカバーされたりしているので耳に馴染みがよく、聴き覚えがあるという方も多いと思います。

BGM系の音楽を作曲している、あるいは興味があるという方であるならば、「クラシックはあまり聴かない」などと敬遠したりせずに、ぜひ聴いておくべき作品です。

4. Rock It / Herbie Hancock

Bill Laswellとのコラボレーションで、1983年にリリースされたアルバム「Future Shock」のオープニングナンバー。

今ではすっかり当たり前となっているのですが、サンプリングやスクラッチといったDJ手法を大胆に取り入れた作品として、当時は話題になりました。

この曲によって、ヒップホップカルチャーが一気にメジャーな存在になったといっても過言ではないでしょう。

Herbie Hancockといえば、Miles Davisのバンドに在籍していた超大御所のジャズピアニストなのですが、このようなファンキーでアグレッシブな音楽にも積極的に取り組んでいた時期がありました。

最近では、音楽業界全体を見ても、ジャンルの枠を超えた話題性のあるコラボレーション作品というものをあまり見かけなくなり(特にジャズ発信で)、少し寂しい思いをしています。

時代のエネルギーや、ミュージシャンとしてのチャレンジ精神を感じ取ることができる作品です。

5. Reich Remixed / Various Artists

この作品は、単一の楽曲ではなく、アルバム全体を取り上げてみました。

このアルバムは1999年にリリースされたもので、現代音楽の巨匠Steve Reichの作品を、当時大活躍していたColdcutやHowie BなどのDJ・テクノ系ミュージシャンがリミックスするという企画モノです。

日本からも竹村延和さんとケン・イシイさんが参加しています。

僕は、曲に展開を求めてしまうタイプなので、純粋なミニマルミュージックはほとんど聴かないのですが、このアルバムは愛聴版となっています。

元々の素材も素晴らしいですし、リミックスをしているミュージシャン達のアイデアも面白いので、とても聴き応えのある1枚です。

以前は、たまにニュース映像のBGMとして使われているのを見かけたりしましたが、そのような使われ方ではなく、ちゃんと音楽として聴いて欲しいと、1人で憤慨していました。

このような素晴らしい企画も、他ではあまり見当たらないので、メーカーさんにはぜひ頑張って頂きたいと思います。

まとめ

僕が作曲する上で、影響を受けたり、参考にしたりしているいるインスト曲を5作品ピックアップしました。

もちろん、他にもまだまだ紹介したい曲はありますし、歌モノは歌モノで別の機会に特集したいと思います。

極めて個人的な選曲なので、果たして読者の皆様にとってどれほど参考になるのか、少々不安ではありますが、とりあえず害はないだろうということで、このような記事を書いてみました。

これに懲りずに、次回もぜひお付き合いいただければ幸いです。

CnZ
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次回もお楽しみに。