久しぶりに新しいギターを購入しました。
「YAMAHA APX700IIL」です。
今まで練習用に使っていたギターが、とっくに限界を超えてボロボロになっていたので、ようやく決心して買い換えることにしました。
僕はたくさんギターを持っているわけではないし、これからもそんなに数多くのギターを所有することは無いと思うので、ちょっとしたイベント気分を楽しんでみました。
購入の経緯や、実際の使用感などをまとめていきたいと思います。
購入の経緯
僕は、音色や弾き心地が好みという理由で、普段の基礎練習ではほとんどエレガットを使用しています。
ピック弾きが8割で、クラシックギターの簡単な練習曲やソロギターなど、フィンガーピッキングが2割程度です。
これまで、Takamineのエレガットを練習用のギターとして使ってきたのですが、電気系は完全に壊れていて、トップの板もかなり削れて穴が開きそうなくらいひどい状態でした。
「もうこれは、さすがに買い替えた方が良いだろう」と思い、各社のエレガットを物色して、候補のモデルを探すことにしました。

「やっと重い腰を上げた」感じです。
こだわったポイントは、
- ボディは小さめ
- ネックは細め
- フレットは多め
- 生鳴りもある程度あった方が良い
というところです。
ところが、実際に探し始めてみると、なかなかこれといったものが見つかりません。
特にフレットの数に関しては、エレガットは「総数が19フレットでボディとのジョイントが12フレット」というパターンが多く、これではハイポジションがとても弾きにくいのです。
今回は高価なものは必要なかったので、オーダーするという選択肢は考えませんでした。
Ibanez FRH10NLは候補にあがったのですが、あそこまでソリッドギターに寄せていると、生鳴りがちょっと物足りない気がしたので、却下しました。
というわけで、「YAMAHA APX700IILにFolk Nylon弦を張る」という結論に至ったのです。
ナットの調整は、近所のリペアマン常駐の楽器店で、即日、しかもかなり安価でやってもらいました。

「リペアは時間がかかる」と思っていたので、ラッキーでした。

YAMAHA APX700IILの特徴
APXシリーズは、「ステージ上で演奏に集中できるエレクトリックアコースティックギター」というコンセプトで開発され、そして1987年に発売されました。
薄胴ボディとカッタウェイで演奏性に優れており、また、バックのサウンドに埋もれずにコードバッキングからリードプレイまで対応できる柔軟性を持ったモデルで、ロングセラーとなっています。
さらにこのAPX700IILは、ARTピックアップシステムが搭載されていて、メインピックアップの他に、低音側と高音側の音を独立して拾い、ミックスするという6万円台という価格帯では考えられないような贅沢な仕様です。
通常のピエゾピックアップとは異なり、表板裏面に取り付けられ、表板や胴内部を含めたボディ全体の鳴りを拾い上げて自然なアコースティックギターのサウンドを忠実に再現することができます。
僕はこの点にも大きな魅力を感じ、購入を後押しするものとなりました。

充実したスペックですね。
実際の使用感について
最初に持った時の第一印象は、「ものすごく軽い」です。
昔のエレアコは、どうしてもバッテリー部分が重くなっていたのですが、今回は全くそれを感じませんでした。
そういえばACアダプター等も、最近のものは小型軽量化されていますね。
「技術の進歩」ということでしょうか。
次に、ネックはかなり細く感じました。
前に使っていたTakamineが、ナット幅45mmで、APXが43mmなので、「大して変わらないだろう」と思っていたのですが、たった2mmの差で随分違うものだな、と思いました。
カッティングする時のミュートはしやすいです。
弦高はかなり低いので押弦は楽ですが、フィンガーピッキングは少し慣れが必要だと思っています。
音に関しては、とてもブライトな印象を受けました。
ピックアップシステムの効果で、いわゆる「ピエゾ臭さ」のようなものは感じません。
EQの効きはマイルドで、上品です。
個人的にはもう少し大幅な音質変化があった方が好みですが、大きな問題ではありません。
細かいところで言うと、単三電池で駆動したり、チューナーがついているというところも、嬉しいポイントです。
全体のつくりは、とてもしっかりとしている印象でした。

長く使っていけそうです。
気になることと言えば、電池の消耗が少し早いような気がすることくらいでしょうか。
あと、フレットの断面が少し引っかかるようなところがあるので、そこはヤスリで軽く角をとりたいと思っています。
まとめ
本来のエレガットとは随分感触が違いますが、僕の使用法では全く問題ありませんし、とても気に入って毎日弾いています。
「本格的にクラシックギターを練習したい」というのでなければ、このような方法もありなのだろうと思います。
とにかくコスパの良さにはびっくりで、練習用としてだけでなく、ちょっと外に持ち出して演奏するような場合でも、十分対応できそうです。

気が向いたら、セッションにでも出かけてみようと思います。
YAMAHAの他のラインナップ、例えばREVSTARなどもレフティモデルがあるようなので、ぜひ試してみたいですね。

後日談…
改めてメーカーのサイトを覗いてみると、「APX700IIL」をはじめ多くのモデルが生産完了品となっていました。
現行機種はこちらになります。
レフティモデルはありません。
APX700IILを買っておいて良かったです。

次回もお楽しみに。